【十五】真実

6/22
前へ
/667ページ
次へ
「四人分?意味わかんねぇ」 俺の言葉は、始業のチャイムに掻き消され、俺達は慌てて、それぞれの教室に走る。 日曜日に京都? 四人って…兎も? 諒真達が何を考えているのかわからないまま、俺は日曜日に京都に行く羽目になった。 しかも、往復の旅費は俺持ち。益々意味がわかんねぇ。 ――日曜日、東京駅の新幹線改札口。 諒真と彪真、そして兎が改札口の傍に立っていた。兎は黒い洋服を身につけ、いつもより地味だ。
/667ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15483人が本棚に入れています
本棚に追加