ラビット☆ハート

【二】狙われた兎

「どうしても、ここで自炊するのか？」

「自炊するよ。今までもそうだったでしょう。ずっと私が家事をしてきたの。パパはどうしたいの？真琴さんと私の作った食事、どっち食べるの」

「そりゃ…真…、娘が作った食事に決まってるだろ」

「そう。二人分作ればいいのね？この家はあくまでも、共同住宅だから。アパートに住んでると思えばいいの。寧ろ、契約者はパパなんだから、もっとビシッとしてよ」

パパは困ったように、髭に手をやる。