【二】狙われた兎

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「俺…本当は寂しいんだよ。お前…俺を癒してくれる?」 斗真は真顔で、私に顔を近付けた。私の心臓は急加速。バクバクとドラムを鳴らすくらい大きな音を立てる。 斗真の唇が、触れてしまいそうで、体がビクンと跳ねた。 「な~んてね」 斗真はクスリと笑うと、体を反転させ部屋を出て行った。 な、何なんだ。 私をからかってんの? 私の心臓は、まだドキドキしている。 「あー!イライラする」 私の目の前に置かれた天婦羅蕎麦。海老の天婦羅を箸で摘まみ口にほおり込んだ。 「…マズッ」
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