ラビット☆ハート

【三】最悪な高校デビュー

「パパは、イイ女には弱いんだから」

「何、マセた事言ってんだよ。今日から学校だろ。入学式にはパパも行くからな」

「いいよ。パパ寝てないんでしょう。来なくていいからね」

アロハにグラサン、真っ黒い肌に口髭。パパが来ると、父兄の中で異彩を放つ。中学校の卒業式も恥ずかしい思いをしたんだから、もう懲り懲り。

私は朝食を済ませると、食器を流しに片付けた。家事は彪真が担当だなんて、洗濯頼まなくて大正解だよ。

私の下着が、アイツの手に触れるなんて、想像しただけでゾッとする。