ラビット☆ハート

【三】最悪な高校デビュー

体育館の中は厳粛な雰囲気に包まれていた。フォーマルな装いをした父兄の中に、一際異彩を放つ男性が一人…。

真っ赤なアロハシャツに、ジーパン。勿論、私のパパ。

新入生の入場が始まり、パパは私を見つけると大きな声で叫んだ。

「よっ、祐真！日本イチ、イイ女っ！」

ていうか、意味わかんない。
会場は、ドン引きしてシーンとしてるし。私は恥ずかしさのあまり、真っ赤になる。

新入生が全て入場し、式は始まった。校長先生の話の途中に、体育館のドアがバンッと開いた。

太陽の光が、体育館の中に差し込み、彼らの背中を照らす。光の影になり彼らの顔がよく見えない。