【三】最悪な高校デビュー

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私は首を竦め俯く。 彼らに気付かれないように、視線を逸らした。 一年F組の私達。 隣には二年生が並んでいる。 俯いている私の背後から、背筋も凍るような言葉が浴びせられた。 しかも… 体育館に響くくらいの、デッカイ声で。 「なんだ兎、お前城都高校だったのか?奇遇だな。ていうか、やっぱ運命?」 私は聞こえない振りをしたまま、瞬間冷凍された鮪みたいにガチガチに固まっている。 「おい、無視すんなよな。ウ、サ、ギ」 俯いたまま、チラッと視線を横に移すと、そこには諒真の鋭い眼差しがあった。
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