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「まぁ、気にすんな弟子への餞別だ。受け取っとけ。」
師匠、あざす。心の中で精一杯お礼言いまくった。
「私からはこれを……」
「これは?」
箱をあけると、こちらも見事なペンダントとブレスレット……なんか見たことあるような…。
「見覚えがありますか?」
そんなことを考えていると綾さんに訊ねられた。
「…はぁ、何となくですが…」
昔どっかで……見たのかな??
「それは……あなたの兄さんとお母さんが生前付けていた物で息を引き取る前に預かったものです」
綾さんはどこか申し訳なさそうに言葉を吐いた。
「そうですか……すんませんねわざわざ預かってたんですかありがとうございます。」
「……いえ、お礼を言われることでもありませんし……」
綾さんは喉になにかつっかえたようにしゃべっている。
「綾さん……。何も言わないでください。俺は感謝してるんですよ。あん時助けてくれなかったら俺は死んでました。だから謝る必要なんてないっすよ。」
いつまでも引きずる綾さんは好きじゃねぇからさらに言葉を続けた。
「弟子の門出ですよ笑顔で送ってくださいよ、……俺は綾さんが笑ってる顔が好きですしね。」
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