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ある春の森、拓けた場所に少年が一人、木刀を手にして簡単なかかしと向かい合っていた。
「……………ふぅ」
少年は息をはき木刀を中段に構えた。
バキッ…、そんな音がした頃にはかかしは倒れ少年はもといた場所からかかしと距離はなくなり木刀を振り抜いていた。
「……まぁ、こんなもんかな?」
少年は満足気に呟き、その場に座りこみ寝転がった
「……いい風吹いてるな」
少年の髪を揺らす風に少年は春を再び実感し、心地よさと疲労から瞼を閉じようとした。
「奏にぃ~~どこ~~??」
どこからか少しだけ幼い声がし、少年は起き上がり辺り見ました。
「おっ、亮太じゃんどした??」
「どうした、じゃないよ奏にぃ今日入学式じゃん!!」
「………そうだっけ??」
「そうだよ!!早く行こだから呼びに来たんだよ」
そう言うと亮太と呼ばれた少年は奏と呼ばれた少年を引っ張って行った。
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