始まり

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つーか、綾さんホントに一児の母親かよ。 見るものを惹き付ける顔立ち、子持ちとは思えないスラッとしている体、何よりむ…ゲフン、ゲフン……雑念が、まぁ子持ちには見えんわけで……、 「制服似合ってますね。」 綾さんについて考えてると不意に制服を誉められた。 「…あ、ありがとうございます。で、何のご用で?」 俺は制服を誉められて、照れながらも用件を促した。 「それは、だな……これだよ。」 綾さんの代わりに、翔さんが答えると何か投げてきた。 「指輪…ですか」 それを両手でキャッチして見ると装飾が施された立派なものが。 「ああ、入学祝いだ貰っとけ」 翔さんが笑顔で親指を立てた。 「マジっすか、ありがとうございます。」 「それただのセンスがいい指輪じゃねぇぞ」 自分の見繕った指輪をセンスいいって……、 「…おい、聞いてるか」 「は、はい」 いかん、変なこと考えてたら殺される。……あの人木刀握りしめてる…。 「まぁ、いいや。それな次元型空間魔法がかかってて、そんなかに家一個分の荷物などが入れることが出来る訳よ、便利だろ。」 「そんな安い物じゃないんじゃ……。」 絶対高いだろこれ、俺じゃ買えねぇって。
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