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そして、渡辺真理子は迷うことなく言い切った。
「好きなの。」
その時、俺の時が止まったー。
今までの思い出が一気に頭を駆け巡る。
やっぱり女はよく分からない。
あの行動のどこに好きというメッセージがあったのか。
戸惑いの中に安堵した自分がいることに気づいた。
…俺は嫌われてなかったのか。
どうすれば良いか分からず、
泣いている真理子の頭にそっと手を置いた。
真理子はそれでもなき続ける。
黒木はその光景を黙って見ていた。
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