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白間でも気付かなかった跡をあっさりと見つけた高嶋に、
南条は 苦笑を顔に貼り付けた。
「あまりにもしつこかったんでねえ、思いっきり酷くしてやったんです」
「うん」
「そしたら跡はつけるし、泣きわめくし…。あ、大丈夫ですよ、もうゴミ箱ポイッとなんで」
言ってる意味が分からず 白間は一人首を傾げる。
すると、高嶋は ついている跡の上に自分の唇を押し付けた。
人目を気にせずちぅ、と吸い付くと 南条の眉がぴくりと動く。
「後もう一回…僕を不快にさせたら君がゴミ箱行きだからね?」
「…はは、気を付けます」
最後まで笑顔を絶やさず 去って行く高嶋に、頭がついていけない。
南条は制服を整え、白間に笑いかけた。
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