非現実的

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「君が、白間くんですか?」 朝早く学校に行くと、長身で黒髪ストレートの 穏やかな声音をしている男に 話しかけられた。 「?…ですけど?」 「俺、2年の水原拓哉って言います」 敬語を使う先輩は初めてで 思いっきり戸惑ってしまう。 水原は微笑みながら ゆっくりと話す。 「すいません、敬語を使うのが癖で」 「はあ…」 「同級生にもおかしいって言われるんですけど」 眼鏡をかけ直し、にこりと 再び顔を緩める。 白間は悪い人ではないと 判断した。 「で…なんすか?」 「あの、白間くんのことは南条から聞いてて」 「はあ…」 「少し相談があるんですけど…」 「はあ…え?自分にすか?」 な、何故…? ,
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