第六話

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●始ノ話 昼休み。 千影は教室に居るだろう。 「・・・クク、何の用だい?」 場所は校舎裏。人気はない。 「・・・あなた、何を企んでいるのか知らないけど」 目の前にはぼろきれを纏う少年。濁った瞳が不安を掻き立てる。 「千影ちゃんには、手出しさせない」 爪を現す。妖力も充実させる。 「・・・へぇ、見たところ彼女の方が強そうだけど」 そんな事は分かってる。それでも、黙っていられない。 「まぁいいや。丁度いいよ、君。」 濁った瞳と歪んだ表情。その瞳は、濁りを増したように見えた。
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