チーム:ヴァンパイア

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俺がコイツのことを悠莉と呼ぶには理由がある。 一度名前で呼ばなかっただけで涙目、それを見たもう1人が騒ぎ始めてたまったモンじゃねェ……。 だから、仕方なく! 不本意だけども! 名前で呼ぶことになった……っつーワケ。 「うるせェな、でけー声で騒ぐんじゃねェよ」 「アンタはまた悠莉にそんな口きいて!!」 もう1人俺の周りに増えた奴。音原。 五月蝿い。五月蝿い。とにかく五月蝿い。 バイクの排気音以外の騒音は俺は嫌いだ。 そして何故かコイツだけはやけに俺につっかかってくる。女は殴れねェし……。 情けねェとか思うんじゃねェぞ?こっちにも事情ってモンがあんだよ。 「口うるさいババァめ……」 「テメーッ!! 今ババァって言ったな!? 言っただろ!?」 「知らん」 きっと心の声が聞こえてしまったに違いねェな。 「ふんふん……。へぇ~……。……えぇ~っ!?」 (今度は何なんだ……) 叫び声をあげた方を見ると、俺の成績表を見てワナワナと震える悠莉がいた。 ってか、いつの間に取りやがった……。 「どうしたの、悠莉? あまりの酷さに驚いた?」 悠莉の手元の成績表を音原が覗き込んだ。
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