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余談だが、このチーム:ヴァンパイアってのはそこら辺の俺に負けた奴らが勝手に言ってるだけ。
何故ヴァンパイアをチョイスしたのかは知らないが。
「裕人君、どこ行くの?」
「どこだっていいだろォが」
「私には言えないような所に行くの……?」
また涙目。理由は知らないが、俺はコイツの涙目にだけは敵わない。情けねェな…。
敵わないけどメンドくせェ……。
「……そこの河川敷だ」
俺がそう教えるとパァッと顔を輝かせているが、またすぐに沈んでいく悠莉。
いちいち忙しい奴だな、オイ。
「喧嘩……しに行くの?」
「ケンカになるかどうか知らねェけどな」
「ねぇ……私も行っちゃダメかな」
何てこと言いやがる、コイツは。
こういうことがあるから、悠莉には関わってほしくなかった。
……普通の一般人を巻き込みたくはない。
悠莉はそんな俺の願いを無視するかの如く迫ってくる。
「ダメ?」
「……ダm「……俺はいいぞ」
俺が言い終わる前に龍が言い放った。コイツまで何て馬鹿なこと言いやがるんだ?
「……何かあれば守る。……裕人が」
ふざけんじゃねェと思いつつ、ハァとため息をつく。
……ため息つく回数が多くなってきたのは気のせいだと信じたい。
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