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俺たちが言い争っていると、ブォンとバイクの排気音が聞こえた。
「……裕人、全員集まったぞ」
「そうか。……なら行くぞ」
俺たちは教室から校門へと向かっていった。
校門の外で待っていたチーム:ヴァンパイアのメンバー。その数、約30人弱。
実際不良の集まりなのでガラは悪い。
「総長!! お久しぶりッス!!」
「あァ」
「龍サン、頼まれたモノ持ってきやした!!」
「……そうか、すまない」
何気ない会話を俺たちはしているが、悠莉や音原からすれば異様な光景だろう。
「あ、アンタ……総長って……」
音原は分かっているようだが、悠莉はポカーンとしているだけだった。
「気にするな。……ってか何でお前までついてきてるわけ?」
「だ、だって……。アンタが悠莉を危ない所に連れて行こうとするから……」
ちょっと待て。俺が悠莉を連れて行く? 馬鹿言うなよ? 俺はそんなこと一度も言ってねェ。
「……まぁいいじゃないか」
「そうッスよ!!」
「“華”があっていいじゃないッスか」
龍に続き、他の奴らまで便乗してくる。…………能天気な奴らめ。
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