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「ハァ……、もういい。……テメェら、行くぞ!!」
「オォーッ!!」
それぞれ自分のバイクに跨(マタ)がり、目的地へと走り出す。
俺と龍もメンバーの奴らが持ってきてくれたバイクに跨がる。
キーを挿(サ)し込み、エンジンをかける。ブォンという排気音が心地よかった。
度々、龍の親父の凄さには驚かされる。あんな壊れかかっているバイクをここまで復活させられるのは龍の親父だけだろう。
「流石だな」
「……まったくだ」
龍もどこか嬉しそうな顔をした。
「俺らも行くか」
「……あぁ」
悠莉を俺の、音原を龍の後ろに乗せて。
河川敷に着くと既に50人程の集団があった。
バイクを留め、集団と対立する。
「随分と待たせてくれんのな」
「そっちで呼び出しといて、その口の聞き方はどォなンだよ?」
「フン。こんな少人数に負けるだなんてな。ここの不良どもはどんだけ弱いんだよ」
嘲笑ったかのような目を向けてくる。殴り飛ばしてやりてェ……。
「さっさと終わらせるぞ」
河川敷の上にある鉄橋の上を電車が通る。
「ヴァンパイア、赤城 裕人を殺れぇ!!」
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