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「こっちも暴れよォか」
この2人の言葉によってお互いにぶつかり合いが始まった。あちらこちらで殴り合いや蹴り合いを繰り広げる。
女子2人は俺らより後ろにいさせた。
あの2人はコレを見て何を思うのだろうか……。
関わりたくない、と思ってくれればそれでいいし、そっちの方が2人にとってはいいと思う。
……けれど、
「死ねぇ!!」
「人が考え事してンのに、邪魔すンなよ」
向かってきた拳をしゃがんでかわし、そのまま足払いをして倒す。
バランスを崩して倒れた不良の左手首をゴリゴリと踏み潰す。
「ギャアアア!!」
「俺ァ、今イライラしてンだ。テメェら、俺のストレス発散に付き合ってもらうぞ」
今まで感じたことがなく、理解できない気持ちを忘れるために俺は暴れ始めた。
「ハァ……ハァ……、何なんだよ、コイツら……」
そう言ったのは向こうのリーダー。
服には泥や土埃がつき、顔からは血が少し流れ、肩で息をしている。
それに比べて
「こんなモンか」
俺には傷1つなかった。他のメンバーでさえ、倒れてる奴なんかいなかった。
河川敷に倒れているのは全員向こうの奴らだった。
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