夏休み直前!! 校長の長すぎる話は宿題並みにいらない

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先生が一番最初の人(裕人君なんだけど)の名前を呼ぼうとした時、また教室の扉が開いた。 そこに立っているのは先生ではなく、裕人君だった。 Yシャツ姿で立っている。アクセサリーもいつもと変わらない。 でも、いつもと違う所があった。 「あ、赤城……。何だ、その格好は……?」 流石に生徒だけでなく、先生までも動揺している。 私と凪を除いてだけど……。 「あ……? 何だってイイだろォが……」 先生の問いかけに答えず、自分の席まで行く裕人君。 「アンタねぇ、何したかってのは聞かないけど、その格好は何とかならないワケ?」 「うるせェよ」 どうやら何も言ってくれそうにはない。 「まったく……。どうやったらそんなに返り血を浴びるんだか……」 ヤレヤレ……といった感じに凪は呆れているが、皆が驚く理由がコレ。Yシャツを赤い斑点で染め上げている血。 血とは言っても、裕人君に傷が見えないので、怪我はしていないようだ。 「裕人君、何したの?」 裕人君は、ハァ……とため息をついて、渋々といった感じで答えてくれた。 「何もしてねェよ。殴りかかってきた奴を返り討ちにしただけだっての」 サラッと危ないことを言うんだね……。
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