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それでも唯ちゃんはアタシに
笑顔で寄り添う。
切ない思いを胸にしまい
手際良くオムツを取り替え、唯ちゃんのお尻を洗い流そうと風呂場に連れて行った。
またそこで目にしてしまった。
かみそり
かみそりを使い終わった後、綺麗に洗っていない…
微かに残る血痕…
人事ではない。
アタシも何ヶ月か前は
こんなふうに情緒不安定だったのだから…
唯ちゃんをバスタオルで拭き、着替えさせて椅子に座らせた。
咲『絵里ちゃん、唯ちゃんご飯食べた?』
絵里『…食べて…ない…』
アタシは冷蔵庫を開けて
あるもので作ろうと思ったが何もない。
コンビニに行こうと思ったが二人を置いていけない。出前を取る事にした。
玄関をまず片付けて、リビングも壁に全て荷物を寄せていると、急に絵里ちゃんは泣き出した。
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