6/11
前へ
/216ページ
次へ
亘が家を出て行ってから 、何となく何も手に付かず連絡が来るのを待っていた。 それからどれ位時間が経っただろう。 亘の着信を知らせるメロディーが静かに流れた。 アタシ『もしもし?』 亘『…あのな…唯ちゃん…ICUなんだ…事故だって…』 アタシ『…え…?』 亘『道で達也に似た人を追いかけて、道路に勢いよく飛び出して、バイクに跳ねられたって…』 アタシ『…嘘でしょ…でもこんな事冗談で話せないよね……』 亘『尚を親に預けて来れないか?絵里ちゃんが尋常じゃないんだ…見てられない…』 アタシ『急だから分からないけど、どうにかしてみる…』 アタシ達は電話を切った。 頭が真っ白で、アタシがパニック状態だった。 とにかく病院に急がなければ… 身の回りの物を鞄に詰めて実家へと向かった。
/216ページ

最初のコメントを投稿しよう!

244人が本棚に入れています
本棚に追加