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亘に案内され、部屋の前まで着くと、アタシ達に気付いた達也君がこちらに来た。 達也君は口数少なく 『わざわざごめんな…』 とだけ言った。 アタシは無性に腹が立ち 達也君を睨みつけてしまった。 アタシも娘を持つ母親… そして何よりも、 絵里ちゃんと同じ 浮気をされた女房… どんな気持ちで絵里ちゃんと唯ちゃんがいるか… 少なからず、達也君より分かる。 こんな気持ちになってはいけないが、亘との事も思い出し、この二人に対して、忘れかけていた憎しみがまた生まれしまった。 周りを見渡すと 絵里ちゃんは、御両親と一緒にいた。
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