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神田はなかなか出なかった。
何度もかけ直した。
出るまで…
咲『プルルル…プルルル…』
ようやく繋がる…
咲『若林ですが…今お話しても宜しいですか?』
神田『…はぃ…』
前回とは違い、動揺と不安な感じが電話でも伝わった。
咲『慰謝料の件ですが…○円戴きたく、お電話しました。それと、今後のお約束として文面を用意しますのでそこにサインと印鑑を戴きたいのでご用意下さい。もし、何か言いたい事があれば、そちらのご家族とこちらの家族で話し合いの場を設けます。』
神田『…そんな大きな金額…自分では用意出来ないので家族に相談してまた折り返します。…』
神田は今にも泣きそうな細い声で発した。
泣きたいのはこっちだ…
散々、楽しい思い出、イィ思いしたではないか…
こっちは何も…
亘の前では反省出来たが
神田の声を聞くと、再び怒りに変わった…
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