26人が本棚に入れています
本棚に追加
《考えて見ろ。
もし妾達の中で……“人を殺したい”と思った者がいたとしたら?》
「…………………ッ!」
《このウイルスのせいで無痛覚機能は無効化されている》
シャロは自分の頬を抓り──痛覚が機能していることを知った。
《無痛覚機能が停止──ならいいのだが、リセット機能も停止しておる》
「…………………えっ?」
シャロの顔は驚愕の色に染まった。そして後退りをした。
《待て待て。“人を殺したい”と思っているのは妾ではない》
「で、でも!!!」
《怯えるのも無理はない。
何せ──
この世界の“死”は現実世界での“死”を意味するのだから》
最初のコメントを投稿しよう!