1人が本棚に入れています
本棚に追加
特別。あるいは、非日常の岐路。
僕こと朽木望(くちき のぞむ)が求めているものは、今の境遇とは真逆の位置だ。
退屈な授業を受け、休み時間には友人に何くれと話しかけ、放課後には特にすることもなく帰路の途につく。
ルーティン・ワーク、ないしテンプレートと化した毎日に身を費やすのは正直うんざりだった。
苦悶。あるいは、懊悩(おうのう)する毎日。
そのスパイラルからの脱却を僕は強く望んだ。
話題性とかそういうことよりも、実は単純に『学生A』的な立ち位置が嫌だったのかもしれない。
だから僕は、一度だけでいいから常識の垣根をへし折るような――『革命的何か』が起きてほしいと、日々思ってやまなかった。
最初のコメントを投稿しよう!