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この時僕は自覚する。
このコンビニが自身であるという事に。
僕の求めていた非日常はたった厚さ2cmにも満たない自動ドアの向こうに・・・
想像以上に近く、僕のすぐ近くにいる!!
この表現は不適切ではない。
たしかにあるではなくいたのだ。
「何も起きないっていいものよね?ふふっ」
レジ横でカップ焼そばにお湯を注ぎながら女が不適に笑う。
僕の妄想ではなかったのだ。
それともこれも僕の妄想なのか。
考えてもきりがない。
再び視線を女に向ける。
ワックスをかけたばかりと思われる床に堂々とお湯をぶちまける彼女。
それに振り向きもしない店員。
境界線は20円のA3用のコピー用紙のように薄く、気がつけば僕も闇に侵食されていたのだった
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