お父さん登場!?

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 7月3日、朝。俺はいつもより遅く起きた。なんせ、日曜日だからな。 「と…10時30分か」 得にすることが無い俺は二度寝をしようとした時、  ピンポーン。 「ったく、誰だ?俺様の安眠を妨げる輩は」 俺は頭をかきながらドアを開けた。 「よ」 「お前か」 そう。そこにいたのは他でもない喋らなければイケメンの哲也君だ。 「何しにきた」 「つれないねぇ、遊びに来たんだよ美香と一緒に」 「やっほ」 哲也の後ろから顔をだして笑顔で挨拶。  いつに増して元気だなあいつ。 「まあ、来たんなら入れ。お茶くらいは出すよ」 ため息混じりに言い、二人を中へと入れた。 「それで、何をやるんだ?」 「んとね、私のお下がりをあげようと思ってね」 昨日買わせたのはコートだから別に文句も言えない。  しかも香苗も一緒に選んでくれたんだ。どう考えても俺得。 「じゃーん、どうかな?」 ふむ、緑のパーカーか、いいかもね。 「純に似合いそうだな」 なるほど。キュートでラブリーなこの谷口純ちゃんに似合う、と。 「あと、このスカート」 黒生地に赤いチェックか…って、待てよ? 「それって、冬服?」 「うん、そうだよ?」 「なぜスカートだし」 「可愛いから」 答えになってねぇ…。 「まあいいや、エアコンきいてるし、着替えてくる。 俺は美香から服を貰い、部屋に入った。  だけど、部屋は扇風機しか無いから暑いわ……。
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