プロローグ

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 ――少年は挫折を味わった。  神童、鬼才と勝手に持て囃され、知る必要のないことまで己で知って失望した。  故に少年は力を望んだ。  全てを代償とし、手に入れたのは悪魔と孤独だった。  ――少女は誰も信用できなかった。  見離され、必要とされず、ただ道具となって生き続けた結果、心を閉ざした。  故に少女は自分を変えた。  偽りの自分を演じ、自ら境界線を引いた。  ――これは、滅びの物語。  その元凶の、物語。
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