―第二話―

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日没よりちょっと手前。 土佐藩邸――― 慎太郎「あ、おかえりなさいっす。」 新ちゃんが、玄関のところで出迎えてくれた。 あやめ「ただいま!あー、間に合ったー……。」 以蔵「間に合ってない!ったく、どこをどうほっつき歩けばこんなに遅くなるんだ?」 あやめ「ご、ごめんなさい…」 お、怒られちゃった…… 龍馬「こら、以蔵!あやめをいじめるな!」 以蔵「うるさい。大体、龍馬も不注意なんだ!あやめは女なんだから、少しは……」 半平太「おや、おかえりなさい。どうでした?久々の京は。」 以蔵の怒鳴り声を遮って、武市さんが奥から顔を出した。 あやめ「はい、すっかり楽しめました!」 半平太「それは何よりですね。お腹が空いたでしょう?夕飯にしましょう。」 あやめ「はい。龍馬さん、晩御飯ですよ!」 龍馬「おっ、軍鶏か?」 以蔵「あ、おい龍馬!人の話を……!!」 叱っていた以蔵の脇をすり抜けて、武市さんと龍馬さんと部屋に向かった。以蔵はその後ろから慎ちゃんと走ってくる。
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