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【土佐藩・武市半平太】
半平太「………」
僕は、あやめさんが出ていった襖を見つめた。
慎太郎「…武市さん……」
半平太「すまない。」
僕はみんなに精一杯に頭を下げた。
あの夜の事はみんなの前では口にしない約束だったはず。特に、あやめさんの前では……
半平太「……本当に、すまない。」
慎&以「………」
龍馬「…いい、武市。」
半平太「……」
龍馬「顔をあげてくれんか。わしらは良いんじゃ。あやめじゃって、気にしちょらん。」
半平太「だが…!」
龍馬の言葉を遮ろうと顔をあげる。
龍馬「気にしちょらんもんは気にしちょらん。ワシが気にしちょらんのじゃき、あやめも気にしちょらん。…わしらはそういうもんぜよ。」
半平太「………っ。」
龍馬はそう言って黙々と飯をほうばっている。
…………
龍馬「…謝ればすむ話じゃき。ワシも一緒に行っちゃるよ?」
半平太「///!俺は子供じゃない!!」
龍馬「ほれ、笑った。」
半平太「///っ!」
龍馬………
半平太「…ふっ。全く、お前にはいつも笑わされてばかりだな。」
龍馬「しししっ。元気ついたか?」
半平太「…あぁ。……あとでちゃんと謝るよ。」
龍馬「ほいじゃ、ワシも行くか。飯もちょうど終ったしの。」
半平太「結構。」
龍馬「ほいじゃ、お先に失礼するぜよ。」
半平太「り、龍馬!お前なぁ…!」
スッと襖は閉まってしまった。
半平太「……」
慎太郎「龍馬さんも人が悪いっすねぇ。」
以蔵「全くだ。先生に向かってなんと言う態度!」
慎太郎「…以蔵君は相変わらず物分かりが悪いっす。」
以蔵「何がだ。」
慎太郎「何でもないっすよ。」
半平太「……」
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