本の世界

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  「今宵は我が娘、チェレラ=ホワイルの誕生日を祝うパーティーである。   皆の者、ゆっくりと楽しんでいってくれたまえ!」         王が叫ぶ         その言葉に拍手が飛び、会場に集まった国民たちは、今日ばかりはと、ありったけの食事に手を出す       チェレラも、普通に食事をとったり、ワインを飲んだり   (この世界で禁酒の法律はない)       と、後方から声が飛んできた       振り返ると、北国の王の息子、グレンの姿があった         「チェレラ姫、お誕生日、おめでとうございます」     「ありがとうございます」         2人は、グラスを交しパーティーを楽しむ       どれくらい時間が過ぎただろうか、気付いたらチェレラは会場から姿を消していた                   コンコン。とドアを叩く音がした       4人は、小声でジャンケンをし、負けたメルサがドアを開けた         「ひ、姫!!」         戸口に立っていたのは、チェレラ    
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