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「桜、もう行こう………」
僕の胸の中で泣く桜をそっと引き離す蓮
あぁ、蓮……頼むよ……僕と君の大切な桜が幸せになるように……
本当は、僕が…桜を幸せにしてあげたかった
だけど
『蓮が好きなの……秘密にしてね、まだ伝える勇気がないから』
そう言って僕に秘密をくれた桜。
僕にとっては残酷な秘密だったけど、初めて手に入れた『2人だけの秘密』
僕ね、それでも嬉しくてちゃんと護ってた
馬鹿みたいだろ………
「桜…」
もう僕の言葉は桜の耳には届かないかな…
音を無くした僕の言葉は風にのって茜色の空に溶ける
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