神々しき華

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ユーリは手の上の水晶を暫く眺めてから 「カイロス、魔力ってどうやって流すんですか?」 『ああ、えっと、まず目を閉じて』 「はい」 『次に自分の体の中に意識を向けてくれ出来るだけ体の中心の奥深くに向けるんだぞ。そしたらそこから何か暖かいものを感じないか?』 「・・・ああ、分かりました。これが魔力ですか?」 『ああ、その通りだ。それにしても感じとれるの早いな。魔術の才能があるのかもな。えっと、それで魔力を自分の体の中でつたわして掌に集めるんだ。魔力は血液が体内を循環している様なイメージでつたわせればいい』 「・・・上手くいったみたいですね。えっと、九万八千三百二ってきりの悪い数字ですね」 『いやいや、九万って普通ユーリの年齢なら六千もあれば良い方だからな!?っていうか優秀な人間でも普通二、三万ぐらいしか無いんだぞ!』 「異世界に来てまで私は普通じゃないんですね。なんか微妙な気分です。はぁ、気分を変えるために属性判別をしますかね」 本気で残念そうなユーリは溜息を吐きながら小さい方の水晶に持ち替えて魔力を流す。 「水晶が光りだしました。・・・あの、これは何の属性なんでしょうか?」 『うん?属性に関する知識は与えておいたはずだが?』 「ええ、確かに知識はありますが光は、火属性の赤、水属性の青、土属性の茶色、風属性の緑、雷属性の黄色、氷属性の水色、光属性の白、闇属性の黒、重力属性の灰色と色々な色に光っているんですが」 『自然属性(火、水、土、風、雷、氷属性をまとめた呼び方)が全部揃っているだけでもすごいのに特殊属性(光、闇、重力属性をまとめた呼び方)まで揃っているなんて。全属性(自然属性と特殊属性が全て揃っていること)の奴なんて今は二人しか存在しないぞ。しかもその二人よりも圧倒的に魔力量が多いしアビリカ最強と言えるな。でも、それなら属性全部分かっているだろ?』 ひたすら驚いているカイロス。だが、さらに驚くことをユーリに告げられる。 .
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