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『みっずのさーん!
んもーっ、何処行ってたんすかー!』
水野
「――東山」
東山は俺の後輩で、他の連中と違いよく懐いてくる変な奴だ。
何処に行くでも俺の後ろを追い掛けてくる……。
何か……昔飼ってた犬に似ているな。
東山
「俺チョ~捜したんすよ!
つうか何で天下の黒峰校のボスが公園なんかに居るんすか?
もしかして呼び出しとかっすか!?
嫌だなあ、そういうのは俺に任せて下さいよ!
黒峰校ナンバー2の東山頼久に!」
水野
「何度も言うが俺はボスなんて面倒なモンなった覚えない……」
東山
「何言ってるんすか!
水野さんは誰が何といおうと黒峰校のボスっす!」
喧嘩だのタイマンだの…最近は妙な噂を聞いてきて舎弟になりたい奴等の志願が増えてきつつある。
俺は静かに1人で居たいんだがな…。
東山
「で?結局何でこんなとこに?」
水野
「………昼寝してたら懐かしい音が聞こえてな……」
東山
「なんすか?豆腐屋っすか?」
……………………。
俺は東山の頭を遠慮なく殴った。
東山
「アイッ…!!?
っ~~痛いっすよ、~水野さんっ!」
水野
「お前が悪い。」
東山にそう言って俺は黒峰校へと行く。
アイツは俺を覚えていない。
なら、それでいい。
余程の縁が無い限りアイツと会うことはもう無いだろう。
けれど、妙だな。
これっきりだとは思えない。
アイツに会えて、またピアノが弾きたくなったんだ。
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