28人が本棚に入れています
本棚に追加
千尋
「…そうだっけ?」
偲
「そうそう。
俺達の姫はナイトの様に親父さんに向かって勇ましかった……。」
奏
「その後、俺と千尋と偲の三人で正座させられてまた説教受けるはめになった…。
千尋の所為で……」
千尋
「奏、隣で寝てたじゃない」
奏
「聞いてられるか…あんな糞長い説教…」
千尋
「あら。私と偲ちゃんは聞いてたわよ。」
偲
「うんうん。
あの時の親父さんは阿修羅の如く、しかし俺には菩薩にも見えていた…」
奏
「幻覚見えてるじゃないか。
やっぱり寝てただろ…」
偲
「失敬な。
泣きべそかいてた奴に突っ込まれたくないよ。」
奏
「お前も泣きべそかいてただろ!」
千尋
「―――あれ?
結局螢って見られたんだっけ?」
幼少時代の記憶は曖昧で何処かしらぼやけてしまうものだ。
印象的な場面は頭に浮かぶのだが三人で螢を見た様な場面は私の頭にはなかった。
物忘れしているだけかしら?
最初のコメントを投稿しよう!