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光りも影も無く、風や音も無い…
上も下も無く、 前や後ろも無い…
空間でも、平面でも無いような所に、金色に輝く光が、突然現れた…
妖しい光りを放ち、不気味に輝く光…
しばらくすると、金色に輝く光はゆっくりと揺らぎ始め、その中から別の光が次々と姿を現す…
最初に現れたのは赤い光…
続いて青い光…
そして、 白い光… 紫の光…
橙色の光… 黄色の光…
最後に、緑色の光が現れ、全部で、七つの光が生まれた……
金色の光りは、今生まれた七つの光に別れを告げるように、徐々に輝きを失い消えてしまう…
残された七つの光りの中心には、まるで光が抱きかかえるかのように黒い球が有り、やがてその黒い球の中心が、命を与えられた生き物のように、ぼんやりと小さく、蛍のように弱く光り始めた…
その輝きは徐々に強さを増し、まぶしい光へと姿を変える。
そして次の瞬間!
その光が、強く弾(はじ)けた!
急速に広がる空間。
空間の中で生まれた時間。
膨大なエネルギーと質量。
それは宇宙の誕生……
全ての創造の始まり……
それぞれの黒い球は宇宙となり、今、七つの宇宙が、誕生した。
その後、
何千何万もの知的生命体が生まれては消え、誕生と絶滅を繰り返して行く…
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