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「アスク、平気かい?」
ほとんど無表情を保ったままで、青年は少年----アスクに声をかけた。
次々と聞こえてくる銃声と足音に恐怖を感じながら、アスクは無言で頷く。
それを確認した青年は
「…後少しで振り切れるよ」
語尾を跳ね上げ、目前に迫る水路を飛び越えた。
アスクにとって、その距離は大きい。
そのまま水に落ちるような錯覚に襲われ、一瞬、目眩がした。
が、青年が無事に飛び越えたのを知って、安堵の溜め息を漏らした。
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