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直後、急発進。
エンジンが苦しそうな音を上げるが、構わず彼は来た道を猛スピードで戻り始めた。
後ろから彼を追ってきていた者たちは、瞠目する。
否。
瞠目する間もなく、何人かが車体に跳ね飛ばされ、壁に全身を強く打ちつけた。
宙を舞う血飛沫。
運転席からそれを眺めていた青年は、満足気に微笑んだ。
凄絶な笑みだった。
見ている者に恐怖を与えるほどの…。
何人もひき殺した車は暴走者の如く、けたたましい爆音を響かせながら夜の闇に消えた。
be continue...
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