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周りに人の気配はない。
静寂。
静かすぎるこの空間に、少年は安堵に似た気持ちを抱いた。
アスファルトの両脇に林立した建造物。
目の前に広がる世界は無機質で、あまりにも味気なかった。
自分の居るべき場所ではない、彼は思った。
この世界が広いのか狭いのか見当もつかないが、ここに居ても落ち着かない。
…じゃあ何処へ行けばいい?
果たして自分を受け入れてくれる場所など、この世界にあるのだろうか。
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