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「早く応戦して!!」 張さんは緊迫した声で叫ぶ。 ここで銃の使い方を張さんに聞いてしまうのはあまりにも空気の読めない行為に感じられた。 バイクから飛び降りて逃げたいがこの速度で飛び降りたらきっと死ぬし、なによりこうなってしまった以上は張さんと一緒にいる方がまだ安全に思えた。 サングラス男の顔が肉眼で確認出来そうな距離に縮まった時、再び銃声が響いた。 奴らは躊躇なく引き金を引いている。 幸い弾は当たらなかったがすぐそばを掠めていったような恐怖に見舞われた。 もう躊躇ってる場合ではない。 恐怖に駈られて俺は生まれて初めて銃の引き金を引いた。 バンッという音と共に衝撃が腕を伝わり体勢を崩す。 危うくバイクから転落しそうになり俺は慌てて張さんの腰にしがみついた。 タランティーノの映画なんかでは今の一発で追っ手の一人のバイクを見事撃ち抜いて転倒させるのであろうが、現実ではあり得ない話だった。
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