あした

2/2
前へ
/140ページ
次へ
歩き疲れたよ 靴擦れが痛い 鬱蒼とした森を 僕は歩く おばけの木が笑ってる 太陽も見えない。 今は夜なの? 昼なの? それすらも分からなくて 少し眠ってみる おばけの木がうるさくてなかなか眠れないけど まぶたの上を光がはしった 目を開けると美しい森の中 今は夜なの?昼なの? そんなことどうでもよくなって 靴擦れも痛くなくなって 僕には歩く足がある 息をする肺がある 動く心臓がある 振る手がある 何よりこの森を抜けた先の 皆を考える心がある ああ、僕はきちんと一人の人間だ 一人は弱い だから人間はたくさんいる 手を手を結んで歩き出すために 明日に向かって皆で走り出すために
/140ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加