学校はお好きですか?

9/21
前へ
/120ページ
次へ
「じゃぁ…とりあえず、座れば?」 そう言ってみると、彼は私の横にどさりと座った。 「……………」 近くで見ると、案外整った顔立ちをしている。 なんら欠陥なんてなさそうな…………、 普通の横顔。 「…相良…憂介だっけ?あんたさ…変な人だね」 「お前もな」 「あたし?あたしは別に。ただの、バカで、フトーコーな女の子だもん」 相良憂介は、しばらく考え込むようにしてから、 「……フトーコー……ね。いいじゃん」 「でしょ?」 「うん。つーか普通に羨ましい」 「バーカ。不登校羨んでんじゃねー」 冗談っぽく、でも意外と本気に、そう言ってやった。
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加