始まり

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ゆっくりと男は上半身を起こした。 彼の名は霧島悠輝、地元の中学に通う14歳である 容姿は上の上、いわゆるイケメンなのだが、彼女はいない。ましてや友達など一人もいない。 その理由は悠輝の瞳に関係している。普通瞳のいろは黒だが、どういう訳か悠輝は両目が血のように真っ赤になっている。そのため、周りからは忌み嫌われている。 「ふぁ…」 小さくあくびを一つした悠輝はゆったりとした動作で寝間着から制服に着替えた 朝食を食べ終わった悠輝は携帯で時間を確認し、玄関のドアの前で立ち止まった。 「行ってきます、姉さん、和哉」 今は亡き姉と親友に挨拶をして家を出た。
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