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家を出た悠輝はいつも通っている道で小さな違和感を感じた。
それは注意深く周りを見ないとわからないほど小さなものだった
(何故風がふかない…?
さっきまでは吹いていたはず…)
つい先ほどまで吹いていた風が不自然に途切れたことに悠輝は違和感を感じた。
不審に思った悠輝は、周りを見渡した。すると自分の真後ろで固まったように動かない人がいた。
(人が動いていないだと!?
バカな…そんな非現実的なことが…「あるんですよ」
いきなり聞こえた声に驚いた悠輝は声のした方に振り向いた。
そこにはまるで最初からいたかのように立っている一人のスーツを身に纏った男がいた。
(バカな…さっきまではいなかったはず)
「フフフ…まるでなんでいる、とでも言いたげですね」
思っていたことを的確に当てられた悠輝は不快感を露骨に出しながらスーツ姿の男を睨み付けた
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