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少年は開いた手紙をもう一度見てから決意して、また笑う。
「…うん、もうやめよう。結局俺には無理なんだ」
そう言って少年は、先程から開いていた手紙を折り始める。
そして完成した簡単な紙飛行機を誰もいない屋上で飛ばす。
少年が飛ばした紙飛行機は、風に乗らずに、すぐに墜落した。
「紙飛行機と同じだ。風が無いと飛ぶことさえできないんだ。……俺も」
また、自嘲気味に笑うと立ち上がって、墜ちた紙飛行機を拾いに行こうとした。
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