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「だ…誰を?」
(…バレた?)
後半に友だちと遊んだ時に『家に行きたい』と
言われたので『見えるなら』と言う言葉を残した。
「…今度こそいいんだな」
「えっ?」
中学までは友人を連れて行くと、分からないといわれ、次の日からいじめを受けてしまった。
「…今回は…大丈夫」
朔那は輝空の目を見て言うと、ニヤッと笑った。
「連れて来るんだな」
はっと気付いた時には遅かった。
(…は…はめられた)
「まぁ~それはいいとして、これ」
投げて寄越した物は小さい袋だった。
「何…これ?」
「"見えない"ようなら食わしてやれ、いいな」
「サンキュー輝空。じゃ、学校行ってくる」
立ち上がると、踵(きびす)を返して、廊下に出た。
――行ってら~――
天井から声が聞こえた。玄関へ出ると、洗濯を干している弧月と日向ぼっこをしている雪月がいた。
「行ってきます。2人とも」
「おう、行ってこい」
「行ってらっしゃい」
アーチをくぐると道へ出る。そして高校に向かった。
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