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発注書を作り終え、秘書課の川島さんの机の上に置いた。
秘書課も今日は誰もいない。
時計の針は午後8時前。
あっという間にこんな時間になってしまった。
飲み会には出ないつもりだったけど、そう連絡をしたらみんな私の事を待ってくれているみたいで結局行く事に決めた。
気分はかなり重たいけれど…。
ここ8階の窓からビル街を抜けた向こうに、少しだけ夜景が綺麗に見える。
今日は、キラキラ輝くイルミネーションがその綺麗さを一層増してる。
隣に佐伯さんがいてくれたら、この夜景はどれだけ綺麗に見えたんだろう……。
一人は寂しい。
今頃…佐伯さんと莉穂さんはどんな気持ちで一緒にいるのか、どんな話をしているのか、どんな未来を選択するのか。
気にし始めたら止まらない。
今日の在庫室での気まずそうな佐伯さんの顔が頭に浮かぶ。
F社との飲み会じゃなくて、莉穂さんと会う気でいたからあんな顔をしたんだ。
佐伯さんも正直すぎるよ。
浮気とか、絶対にできなさそう………。
またまた気分が滅入る。
本当に私とは元々縁のなかった人…、そう思うしかない…。
自分のオフィスに戻って机の上を片付けた。
「発注書はできたのか?」
「………」
後ろから聞こえたその声で、手の動きが勝手に止まった。
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