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諦める事は簡単だけど簡単じゃない。
諦めたあとの虚しさは、自分を一番惨めにさせる。
本当は、もうそんな思いにはうんざり…。
でもきっと、これが私の運命…。
小さな幸せを大事にせず、降って湧いた大きな幸せに目が眩んだバツだ。
そう言い聞かせて、フラフラと自分のオフィスに戻った。
隣の販売部も今日はガランとしてる。
青木君達も、そろそろみんなと合流する時間。
今から打ち込みをして発注書を作ってたら、7時には間に合わない。もう今日は、行くのやめちゃおうかな…。
クリスマスなんて、どうでもいい。
普通に過ごせば普通に時間は過ぎる。
誕生日だってそんなにめでたくないし。
静かなオフィスで、パソコンを開いた。
キーボードを打ちたいのに、胸の鼓動が邪魔をする。
体だけは正直だ。
今まで何度も経験したこの胸の痛み…。
自分の気持ちを押し殺して、強がるたびに痛みは増す。
佐伯さん……。
佐伯さんと話したい…。
そう望む事が、痛み止めみたいなもの。
ただ、それだけ望ませてください…。。。
明日でいいから…佐伯さんの口から莉穂さんの事を聞きたい…。
そして私との事も…、考え直した方が佐伯さんの為になる。
困らせたくない。
煩わせたくない。
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