第1章 上司と部下

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問題児?? 私、問題児なのっ?? でも今日のミスは私では無いのですが…。 落ち込む…。 「へぇ、この子が問題児なの~。なんか分かる気がするわ!フフッ。あなた、名前は?」 見かけで何が分かるの?!秘書課だからって偉そうに見下さないでよね。 「松田…藍子です」 言い返せるはずもなく、素直に名乗った。 「松田さんね!今日秘書課の下っ端が一人休んでるの。頼むわよ」 下っ端さん、きっとこの人にこき使われるのが嫌で休んだに違いない…。 私は負けないぞ。 そろそろ会議が始まるみたいで、課長から上のクラスの人達が続々と会議室に入って行く。 「ほら!佐伯君ももう中に入ったほうがいいわよ。もうすぐ会長が来るから」 会長?! 佐伯さん、ハイクラスの会議に出るんだ~。 さすがバラ色の出世コースが用意されている人。私には一生縁のない会議だ。 「松田、お茶だけはひっくり返すなよ」 「は~い…」 佐伯さんの背中を見送って、川島さんをチラッと見た。 川島さんも、佐伯さんの後ろ姿をジッと眺めてる。 「…あの」 ちょっと聞きたい事が・・・ 「佐伯君さんとは……」 どんな間柄なんでしょう? 同期…なのかな? 佐伯さんがあんなふうに誰かと話すの、初めて見たから。
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