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「川島さんってあのスタイルいいけどきつそうな人?」
麻衣子も川島さんの事、知ってるんだ。
きつそうな顔…確かに。
佐伯さんの前ではデレデレな感じだったけど。
「その人だよ!佐伯さんと同級生なんだって」
「へぇ~同級生なんだ。老けて見えるね」
「…………そうかな?」
私には、もう少し若く見えたけど。
「松田っ」
ふと後ろから声をかけられて、麻衣子と一緒に振り返った。
「青木君…」
廊下から私に手招きをしている。
「一日一回必ず藍子んとこに来るよね」
麻衣子は青木君を無視して視線を自分のパソコンに戻した。
麻衣子は青木君がお調子者で子供っぽいから嫌いらしい。
同期で一緒に研修を受けてきたけど、最初っからこの二人は仲が悪かった。
「なに~?」
青木君と一緒に、廊下の窓際で向かい合った。
「今日の夜、暇だろ??」
青木君がニコニコと笑いながら聞いてきた。
「なに、その決め付けた言い方」
ムッとする私に、更に笑顔になる青木君。
「今日さ、大学の時の連れが店をオープンさせるんだ!焼肉屋!一緒に行こっ」
青木君の言葉に、ドキッとする私。
一緒に行こう、だって。
二人で行くのかな?
他にも誰か行くのかな?
返事を考えてる私に、青木君が言った。
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