第1章 上司と部下

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「川島さんってあのスタイルいいけどきつそうな人?」 麻衣子も川島さんの事、知ってるんだ。 きつそうな顔…確かに。 佐伯さんの前ではデレデレな感じだったけど。 「その人だよ!佐伯さんと同級生なんだって」 「へぇ~同級生なんだ。老けて見えるね」 「…………そうかな?」 私には、もう少し若く見えたけど。 「松田っ」 ふと後ろから声をかけられて、麻衣子と一緒に振り返った。 「青木君…」 廊下から私に手招きをしている。 「一日一回必ず藍子んとこに来るよね」 麻衣子は青木君を無視して視線を自分のパソコンに戻した。 麻衣子は青木君がお調子者で子供っぽいから嫌いらしい。 同期で一緒に研修を受けてきたけど、最初っからこの二人は仲が悪かった。 「なに~?」 青木君と一緒に、廊下の窓際で向かい合った。 「今日の夜、暇だろ??」 青木君がニコニコと笑いながら聞いてきた。 「なに、その決め付けた言い方」 ムッとする私に、更に笑顔になる青木君。 「今日さ、大学の時の連れが店をオープンさせるんだ!焼肉屋!一緒に行こっ」 青木君の言葉に、ドキッとする私。 一緒に行こう、だって。 二人で行くのかな? 他にも誰か行くのかな? 返事を考えてる私に、青木君が言った。
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